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基本的に酒の味は甘味と辛味があり、性質は温性です。
甘味は身体を補う作用があり、疲労回復に用いられます。さらに甘味は痛みを緩和させる効能があるので、婦人の生理痛にいいともされています。
辛味は発散のはたらきがあります。発散には循環を良くするという意味も含まれています。
温性は、寒を取り除き温めるはたらきです。
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中国のお酒は、通常二つに分けた言い方をします。
アルコール度数が比較的低く、色は茶褐色、主に南方で飲用される「黄酒(うぉんじゅ)」と、アルコール度数が高く無色透明で、主に北方で飲用される「白酒(ばいじゅ)」がそれに当たります。
黄酒は、主にもち米(糯米=じゅべい)やモチアワ(糯粟=じゅしょく)を材料にした醸造酒です。黄色または褐色の酒で、紹興酒としてよく知られています。
これをさらに熟成したものが、老酒とよばれます。
黄酒の特徴は、「活血、止痛」のはたらきです。関節や足腰が痛いとき、リウマチ、狭心症などの血管の疾患に黄酒を用います。そのほか薬酒として黄酒を使うことが多く、薬の有効成分を引き出し、薬の効力を増強させます。 |
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「少飲」と「淡飲」が基本です。白酒は薄めて飲むわけではないので少飲です。
「淡酒」と「淡飲」・・・淡酒は黄酒のことで、淡飲=黄酒を小さいグラスで長く時間をかけて飲み、ゆっくり語り合うのが、よい飲み方とされています。
酒は身体を救うこともあるし、身体を痛めることもあります。一番よくないのが「暴飲」と「多飲」です。暴飲は一回の量が非常に多いことで、多飲は毎日飲むことをいいます。
酒毒に用いるものには、葛の花、紫蘇の葉、菊の花、金銀花(スイカズラ)、ミカンの皮、茶などがあります。
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中医美容に「三通」というアンチエイジングの法則があります。
(1)血流を良くする。
(2)毛穴を開放させる。
(3)お通じを良くする。
この三つの身体の巡りをよくすることで、新陳代謝が促されるのです。 |
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酒好きの大詩人、李白や庄子は、お酒を飲むと良いインスピレーションが湧き、傍らから見て酔っているようでも「頭は冴えている」と言ったそうです。
中国では古典や小説の中で、たびたびお酒にまつわる逸話が出てくるほどに愛されてきました。
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縄文時代〜弥生時代初期、中国から伝わった水稲により、米を噛んで壺に入れて作られたのが初めです。
戦国時代の後、豊臣秀吉によって、各地の大名に酒造りを奨励させたことで酒造りが盛んになりました。 |
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